資産運用を相談する相手についてのおすすめ
個人が資産形成を考え始めた時には、まず、「FPに資産運用を相談する」という行動から始めてみる事をお勧めします。特に、資産運用に苦手意識がある人には、FPへの相談をお勧めします。
この記事では、資産運用の相談相手を探している人に向けて、「ファイナンシャル・プランナー(FP)に資産運用の相談をするメリット」について解説します。また、FPに資産運用を相談する上で知っておくべき点についても紹介します。
資産運用をFPに相談する5つのメリット
FPに資産運用を相談すると、次のようなメリットがあります。
生活者に近い立場で相談にのって貰える
FPに資産運用を相談する1つ目のメリットは、「生活者に近い立場で相談にのって貰える」というものです。
資産運用の専門家は世の中に多く存在しますが、その多くは、「金融商品を売る」という事に関係しているプロです。
これに対して、FPは生活者のライフプランを改善する専門家です。ですから、貴方が相談できる専門家の中で、一番、「生活者に近い立場」で相談にのって貰える可能性が高いのです。
勿論、「生活者の感覚に近い」という事は、「解りやすい説明が受けられる」という事にも繋がります。
資産運用する金額についての提案が受けられる
FPに資産運用を相談する2つ目のメリットは、「資産運用する金額についての提案が受けられる」というものです。
資産運用を始めるにあたっては、「自分は、どのくらいの金額を投資にまわすべきなのか」という検討が欠かせません。
しかし、金融商品を販売する立場の人に相談した場合、担当者は「金融商品を売らなければならない」という圧力を多少なりとも感じながら、貴方の相談にのる事になります。
これに対して、FPは「相談者の人生にとって、最適な資産運用をアドバイスする」という立場で相談にのります。ですから、FPに相談すると、「どのくらいの金額を投資にまわすべきか」という点について、的確なアドバイスが受けられる可能性が高いのです。
投資先について中立のアドバイスが貰える
FPに資産運用を相談する3つ目のメリットは、「投資先について中立のアドバイスが貰える」というものです。
特定の金融商品を扱っている専門家に相談すると、その人が扱っている商品を重点的に勧められる事が多いでしょう。これは仕方がない事です。
その点、中立の立場で資産運用の相談にのっているFPであれば、そのような事はありません。相談者の事情を踏まえ、もっとも適切な投資先を提案してくれる事でしょう。
後で、「もっと良い投資先があったのではないか」と悩むくらいであれば、最初からFPに投資先を相談しておく事をお勧めします。
制度についてのアドバイスが受けられる
FPに資産運用を相談する4つ目のメリットは、「制度についてのアドバイスが受けられる」というものです。
実は、資産運用で結果を出す為には、「投資先に関する検討」だけではなく、「投資に関する制度を適切に活用する」という事が欠かせません。
「投資に関する制度」とは、iDeCo(イデコ)やNISA(ニーサ)などと呼ばれているものですが、その他、勤務先が独自に制定している制度などが活用できる事もあります。
しかし、「制度をどのように活用するのが良いのか」という判断の為には、運用を考えている人のライフプランを十分に分析しないと結論が出せない面があります。
その点、FPはライフプランの専門家ですから、ベストな制度活用を提案してくれるはずです。
家族内での話し合いが進む
FPに資産運用を相談する5つ目のメリットは、「家族内での話し合いが進む」というものです。
あまり知られていませんが、資産運用にあたっては、「個人単位ではなく、家族単位で検討を行った方が良い」というポイントがあります。
しかしながら、多くの日本人は「お金の話」を家族との間でするのが苦手です。この為、「お金の問題についての、家族とのコミュニケーション」が十分に出来ている家庭は少なく、それが「最適な資産運用」を行う上では問題となる事があります。
しかし、この問題はFPに相談する事で改善が期待できます。
外部の専門家を入れて「家族全体の将来を良くする」という目的の為に検討を開始すると、家族間のコミュニケーションは改善するケースは多いのです(その為のサポートを得意とするFPも珍しくありません)。
このように、資産運用をFPに相談した場合、様々なメリットがあります。特に、「資産運用を通じて将来の問題を改善したい」という目的意識がある方には、様々な角度からの支援が受けられるFPへの相談をお勧めします。
資産運用の相談においてFPの重要性が増している理由
なお、資産運用の相談においてFPが果たすべき役割は、以前よりも大きくなっているのです。
昨今、資産運用を始める方の多くは、「老後資金の不足」という問題を意識されています。しかし、報道などで既にご存じの方も多いと思いますが、「老後に必要となる金額」は人によって大きく異なります。
ですから、資産運用を始める上では、その人の「老後を含めたライフプランの分析」が欠かせません。その分析結果によって、貴方にふさわしい資産運用は変化する可能性があるのです。
また、現在、資産運用を行う上では、「制度をいかに活用するのか」という検討も欠かせません。しかし、制度には一長一短の部分があり、利用する制度を決める上では、「目先の損得」だけではなく、「将来のライフプラン」を踏まえた検討が欠かせません。
このような事情から、資産運用の相談において、ライフプランの専門家であるFPの重要性は増していると言えるのです。
FPへの資産運用相談に関する誤解
ここで、「FPへの資産運用相談についての誤解」についても、取り上げておきます。
資産運用に関する相談を受けていると、「FPは投資の専門家なのだから、とにかく儲かる商品を教えて欲しい」といった要望を受ける事があります。しかし、真っ当なFPは、そのような要望には対応しません。
なぜならば、「全くリスクがないのに、大きく儲けられる商品」は、原則、存在しないからです。そして、そのリスクを隠して投資先を紹介するような事は、「FPとしての倫理観」に反するのです。
FPは、資産運用に関する相談において「資産運用(資産形成)を通じて、相談者の人生を良くする」という事を目指しています。
勿論、「適切な投資先の選び方」についてアドバイスをする事は可能です。また、相談者の事情によっては、一般的な投資よりも高いリターンを目指す事をお勧めする場合もある事でしょう。
しかし、投資にあたっては、「リスクとリターン」という考え方が欠かせません。その考え方(前提)の上で、「相談者にとっての最適な資産運用」について相談にのり、また、提案を行うのがFPの役割です。
資産運用を相談するFPの選び方
では、資産運用を相談するFPは、どのように探せば良いのでしょうか。資産運用を相談するFPを選ぶ際に知っておいて頂きたい内容について解説します。
資産運用に関する得意分野
まず、それぞれのFPには得意分野がある事を理解しておいて頂きたいと思います。
多くのFPは、「一般的な会社員や主婦の方の資産運用の相談にのる事」、そして、「一般的な投資商品についてのアドバイスを行う事」を得意としています。
貴方がそのような対応の出来るFPを探しているのであれば、資産運用に関するアドバイスを得意としている多くのFPの中から、貴方に合ったFPを選べば問題ありません。
この場合、「相談の利便性(場所など)」や「資産運用に関する考え方が自分に合っているかどうか」といった点を重視してFPを選ぶ事をお勧めします。
※この場合の「具体的なFPの探し方」については、当サイトの他記事も参考にして下さい。
注意して頂きたいのは、貴方が「一般的な会社員や主婦とは違った立場」にある場合や、「特殊な金融商品に投資をしたい」と考えているような場合です。
このような場合には、貴方の相談ニーズにあった「専門性を持っているかどうか」という点を重視してFPを選ぶようにして下さい。残念ながら、あらゆる資産運用の相談にのる事が出来るFPはいません。「特殊な立場」や「一般的ではない投資商品」についての知識や理解があるFPは限られるのです。
余談ですが、当社は「経営や会社が関係するFP相談」を専門にしています。そのような立場や要素が関係している資産運用に関する相談であれば、普通のFPが受けられない相談を当社は受ける事が出来ます。それが当社の「専門性」です。
資産運用についての中立性
また、「FPによる資産運用相談」として開催されている相談会であっても、「特定の金融商品の販売(投資先の紹介)を前提としているものがある」という事も知っておいて頂いた方が良いでしょう。
勿論、その金融商品(投資先)が、貴方の希望と合致しているものであれば、問題はありません。しかし、貴方が「中立の立場からのアドバイスが欲しい」という希望を持っている場合には、その相談会は合わない可能性が高いでしょう。
FPに資産運用を相談する際には、そのFPが「特定の金融商品の販売を前提としているFPなのかどうか」という点にも注意するようにして下さい(この記事の「資産運用をFPに相談した場合のメリット」は、中立のFPへの相談を前提としています)。
資産運用を相談するFPを探している人へのアドバイス
今はFP自身がホームページで様々な情報を発信している時代です。ですから、この記事で解説してきた内容を踏まえて探して頂ければ、自分自身で「自分にあった資産運用の相談相手」を探す事は可能でしょう。
しかし、「自分はFPに資産運用を相談するべきなのか判断できない」や「自分にあった資産運用を相談するFPが見つからない」といった悩みを抱えてしまった場合には、FPに詳しい専門家に相談するようにして下さい。FPに詳しい専門家であれば、貴方の疑問に回答してくれる事でしょう。
身近にそのような専門家がいない場合には、当社でも相談を受け付けています(無料)。お気軽に、お問い合わせフォームからご相談下さい。
※当社ではFP普及の為に、FPに相談しようと考えている方からの相談を受け付けています。ただし、当社の業務繁忙期などは対応をお断りする事があります。