FP無料相談はなぜ存在するのか

この記事では、「なぜ、無料のFP相談が存在するのか」という質問に答え、その上で、「無料FP相談を活用しても問題ない人」と「無料FP相談を活用すべきではない人」についても解説します。

無料相談をFPが提供できる2つの理由

FPもお金を稼がないといけません。それにも関わらず、無料FP相談が存在できているのには、2つの理由(事情)があります。

相談者以外からの収入

まず、「相談者以外から収入を得るタイプのFPが存在する」という事情があります。

FPによって収入源は様々ですが、「何らかの商品を販売する事で収入を得ているケース」や、「提携しているスポンサー企業から収入を得ているケース」などがあります。

こうした場合には、目の前の相談者から相談料を受け取る必要がないので、無料相談が可能となるのです。

※FP以外の会社の一従業員としてFP相談を提供している場合(金融機関のFP相談など)も、このケースに近いと言えます。

FPの真価は継続相談

また、「真剣なファイナンシャルプランニングの提供は、長期契約になるケースが多い」という事情もあります。

ファイナンシャルプランニングによるプランニング結果の多くは、時間の経過と共に見直していくべきものです。

ですから、ファイナンシャルプランナーと顧客の関係は、単発ではなく、長期的な関係になる事が多いのです。そして、長期にわたる関係を築く上では、最初に、お互いの相性を良く確かめたいと考えるのは自然な事です。

こうした理由により、初回の相談を「お試し」として無料で行っているFPも少なくありません。

この場合、長期契約を前提としているからこそ、初回の相談を無料で提供出来る訳です。

無料FP相談の4つのタイプ

次に、無料FP相談の様々なタイプについてご紹介しましょう。貴方が、「無料FP相談を活用して問題ないかどうか」を判断する上では、それぞれのタイプ毎の「FP相談を無料で提供できる理由」を知る事が大切です。

商品販売を行うFPによる相談

まず、相談者に何らかの商品を勧めたり売ったりする事で収入を得ているFPについてです。

代表的なのは、FPが他の会社(保険会社など)と契約しており、その会社の商品を売って手数料を貰うケースです。

この場合、FPは相談料以外で収入を得る事が出来ますので、相談料を相談者から受け取らなくても大丈夫な訳です。

※こうした場合にFPが受け取る手数料の事を「コミッション」と呼びます。

スポンサーが存在するFP相談

次に、相談者以外から相談料を受け取る契約をしているFPについてです。

事情は様々ですが、自社の商品を販売する上で、FPを活用したいと考えている会社は少なくありません。

「顧客の将来不安を解消する事で、不動産購入を決意させようとしている不動産販売会社」などは、その代表格でしょう。

こうした場合、FPはスポンサー企業からFP相談料を別途受け取っています。ですから、相談者から相談料を受け取る必要はない訳です。

※個別のFP相談ではなく、不特定多数に対するセミナーとして運営されているケースもあります。

お試し相談としてのFP相談

また、長期的な関係を築く事を前提として、お互いの相性を確かめる為の「お試し」の無料FP相談を提供しているFPもいます。

このケースについては前述の通りですので、詳しい説明は省略しますが、長期で関係を築く前提があるからこそ、無料で提供されている訳です。

FP普及を目的としたFP相談

最後は、公的機関などが提供するFP相談についてです。

実は、「FPを普及させたい」と考えている団体は少なくありません。

そして、そのような考えを持っている団体とFPが協力して、「無料のFP相談」を提供している事があるのです。

ただし、こうした機会は「FPに慣れ親しんで貰う」事を目的としています。この為、多くは一回限りの相談となりますし、ファイナンシャルプランナーの指名も出来ません。

無料FP相談を利用すべきではない人の条件

貴方が「無料FP相談を活用して問題ないかどうか」は、貴方の事情(希望)によります。

それぞれの無料FP相談が「無料で相談が提供されている理由」を確認して頂き(前述)、貴方の希望との相性で判断して頂ければ大丈夫です。

例えば、貴方が「相談を一回で終わらせたい」と希望しているのであれば、「お試し相談としてのFP相談」はお勧めできません。

逆に、「相性の良いFPと出会えたならば、長期的な関係を築いても良い」と考えているのであれば、無料である事を気にする事なく、「お試し相談としてのFP相談」を堂々と利用すれば良いでしょう。

同様に、貴方が「保険は絶対に加入したくない」と考えているのであれば、「保険販売によって収入を得ているFPの無料相談」は利用すべきではないでしょう。

逆に、貴方が「保険商品についての専門的な説明を聞きたい」と考えているのであれば、保険に特化したFPの無料相談では、一般的なFPの相談よりも詳しい説明が聞ける可能性は高いでしょう。

無料FP相談の活用に悩んだ場合の打開策

無料FP相談を提供しているFPの事情は多種多様であり、完全には説明しきれない部分もあります。

しかし、この記事で紹介した考え方を応用して判断して頂ければ、「無料FP相談を活用して失敗した」という事態は避けられるはずです。

ただし、それでも不安が消えないケースもある事でしょう。

その場合には、FP業務に詳しい身近な専門家に相談してみて下さい。FPの実態に詳しい人であれば、「貴方が、どういった無料FP相談を活用すべきなのか(または、相談してはいけないのか)」といった点についてアドバイスができるはずです。

もし、そういった相談が出来る相手が身近にいない場合には、FP普及活動の一環として、当社でも相談を承っております(無料)。お気軽に、お問い合わせフォームからご相談下さい。

※当社の業務繁忙期などは、対応をお断りする事があります。

無料FP相談が存在する理由(まとめ)

  • 無料FP相談が存在する背景には、「相談者以外から収入を得るタイプのFPが存在する」と「真剣なファイナンシャルプランニングの契約は、長期になる事が多い」という2つの事情があります。
  • また、無料FP相談には大きく分けて4つのタイプがあります。それぞれ、「商品販売を行うFPによる相談」「スポンサーが存在するFP相談」「お試し相談としてのFP相談」「FP普及を目的としたFP相談」です。
  • 貴方が無料FP相談を活用して問題ないかどうかは、「貴方がFP相談に求めるもの」によります。それぞれの「無料FP相談が提供されている理由」を確認して頂き(本文参照)、貴方の事情と合致するかどうかで判断して下さい。
  • それでも無料FP相談の活用について悩むようであれば、FP事情に詳しい専門家に相談するようにして下さい。当社でも、繁忙期を除き、無料で相談を受け付けています。

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