早期リタイアとFP
早期リタイアを目指す人は増えています。しかし、早期リタイアを実現させる難易度は決して低くありません。
この為、早期リタイアを目指すのであれば、適切な専門家に相談しながら準備を行うべきです。そして、早期リタイアを相談するのであれば、ファイナンシャル・プランナー(FP)が適切な専門家と言えます。
この記事では、「早期リタイアを相談する相手として、FPが適切な専門家である理由」について解説します。
早期リタイアとは
早期リタイアとは、「自然に引退できる時期よりも早い時期に引退(リタイア)する事」です。通常、定年の年齢よりも早い時期に勤務先を辞め(自営業の方の場合には、事業との関係を終了し)、引退後の生活に移行する事を意味します。
昔から、早期リタイアを実現させる人は多く存在しました。もっとも、昔は定年が人によって大きく異なった為、特別な準備をしなくても引退出来る人が珍しくありませんでした。
しかし、現在では、自然に引退できる時期は遅くなり続けています。そして、早期リタイアの為の特別な準備を行わない限り、早期に引退する事は難しくなりました。
※早期リタイアは、FIRE(Financial Independence, Retire Early)やアーリーリタイアメントとも呼ばれます。厳密には、FIREと早期リタイアは少し定義が違うのですが、「早い時期の引退を目指す」という意味では同じですので、早期のリタイアを目指される方にとっては、両者は同じものと考えて頂いて大丈夫です。
早期リタイアの準備とは
早期リタイアを実現させる為には、「勤務先からの収入に頼らなくても生活していける」という状態を実現させる必要があります。ですから、早期リタイアを実現させる為に必要となる準備とは、その状態を実現させる為に必要となる作業の事です。
具体的な準備方法については様々ですが、何らかのかたちで、「早期リタイア後に必要となる支出」が「早期リタイア時点での貯蓄」と「早期リタイア後に得られる収入」で賄えるようにする必要があります。
なお、「早期リタイアの準備とは、年金で不足する分の金額を貯蓄する事である」と理解されている方が多くいらっしゃいますが、そのような理解は正確とは言えません。
リタイア後に年金以外の方法で収入を得る事は可能であり、また、不足する金額を準備する方法にも様々なものがあります。単純な貯蓄が向いていない人も多いのです。ですから、早期リタイアを目指すのであれば、自分に合った準備を見つける事が大切です。
また、貯蓄する場合の目標金額も人によって様々です。一律の金額を提示しているメディアもあるようですが、自分が本当に必要とする金額を目標金額として設定するようにして下さい。
早期リタイアに必要となる作業
早期リタイアの為には、現状を分析し、そして、自分に合った準備プランを立案する必要があります。
その為には、以下のような作業が必要となります。
1.現在の財産状況と今後の収入予定を確認する
2.リタイア後に必要となる支出の額を見積もる
3.リタイア後に不足する資金を賄う為の方法を考える
4.資金不足を解決する為の計画を実行する
これら全ての作業を実行できるだけのスキルがある人は、自分だけで早期リタイアの準備を進める事が可能です。逆に、不足しているスキルがある場合には、専門家の支援を受けながら準備を進めるべきです。
早期リタイアの専門家がFPである理由
早期リタイアを支援する専門家は、前述の全ての作業について詳しい事が望ましいと言えます。そして、FPは、これら全ての作業に関する専門家なのです。
具体的には、FPは、以下のような分野の専門家です。
・家計収支(キャッシュフロー)の分析や改善
・社会保険(年金を含む)
・リスク対策(保険を含む)
・資産運用(資産形成)
ですから、早期リタイアの準備はFPの得意分野であり、FPこそが早期リタイアを相談する相手として最も相応しい専門家であると言えるのです。
早期リタイアを目指す為のアドバイス
早期リタイアを目指す人にとって、早期リタイアの準備は絶対に失敗が許されないプロジェクトとなります。そして、少しでも早くリタイアする為には、出来る限り効率的に準備を進める必要があります。
早期リタイアの準備で必要となる知識については、専門家に頼らず、自分自身で学習する事も可能ではあります。しかし、早期リタイアが関係する専門分野の範囲は非常に広く、そのような範囲全てを学習しようとすると、かなりの期間が必要となってしまいます。
少しでも早く引退したいと考えている人にとって、その期間は無駄です。また、どれだけ学習を進めたとしても、経験から得られる知見は身に付きませんし、専門家を活用しないと利用できない運用方法なども存在します。
ですから、早期リタイアを目指す場合には、早期リタイアの専門家であるFPに相談しながら準備を行う事をお勧めします。
相談するFPがいらっしゃらない場合には、広く相談を受け付けている相談サービスもありますので、そのようなサービスを活用する事もご検討下さい(例:早期リタイア相談センター(当社も運営に携わっています)など)。