独立系FPについての解説

FPへの相談を真剣に検討した結果、「独立系FPに相談しよう」という結論に達する方は少なくありません。しかし、独立系FPについては、あまり情報がないようです。そして、独立系FPにも様々なタイプがいる事はあまり知られていません。

そこで、この記事では、「独立系FPの種類」「独立系FPに相談する上で知っておくべき事」「独立系FPの選び方」などの点について解説します。

※IFAが独立系ファイナンシャルアドバイザーと訳される事がある為、IFAと独立系FPを同じものだと思われている方がいらっしゃいます。しかし、この2つは違う用語です。お気をつけ下さい。

独立系FPとは

独立系FPとは、企業系FPではないFPを示す用語です。

そして、企業系FPとは、FP専業ではない企業(保険会社や金融機関などが代表格ですが、その他の一般企業も含めます)の中でFPとして活躍している人の事です。

企業系FPに当てはまらないFPは、全て独立系FPとして分類される事もあります。ですから、この後、詳しく説明しますが、独立系FPにも様々なタイプのFPがいます。

※ファイナンシャルプランナー(FP)の定義などについては、この記事では省略します。必要な方は、当社の他の記事を参照して下さい。

独立系FPについての誤解

独立系FPであれば、「中立の立場で相談にのって貰える」というイメージを持っている人は多いでしょう。

企業系FPは、そのFPが所属する企業の「一従業員」として業務を行っています。それに対して、独立系FPは企業に所属していない(または、FPを行う組織に所属している)ので、「中立のFPを探す人は、独立系FPを探すべき」という考え方は間違っていません。

しかし、前述の通り、企業系FPに該当しないFPは全て独立系FPと分類されてしまう場合もあります。この為、「独立系FPでも、完全に中立とは言えないFP」も多くいます。

ですから、完全に中立のFPを探したいのであれば、独立系FPの更に細かい分類(内訳)を理解した上で探す事をお勧めします。

相談相手として独立系FPを選ぶ上での注意点

ただし、貴方が「本当に、完全中立な独立系FPを必要としているのかどうか」は、もう一度、良く考えて頂いた方が良いかもしれません。

多くの相談者が求める「完全に中立な独立系FP」とは、「企業からお金を受け取らないFP」という事でしょう。

確かに、そのような「完全に中立な立場」でFP業務を行っている独立系FPはいます。しかし、そのような独立系FPの収入源は限られます。その結果、相談料は高額になりがちです。

また、貴方が独立系FPに相談した結果、何らかの商品(保険や金融商品)の契約や購入をしたいと考えたとしましょう。その時には、そのような商品の販売元と提携(契約)しているFPの方が手続きはスムーズです。

そして、貴方が抱えている「悩み」によっては、企業からお金を受け取っている独立系FPであっても、問題なく解決できる場合もあるのです。

ですから、この後の説明をお読み頂いた上で、再度、「自分は、どのような独立系FPに相談すべきなのか」という事について考えて頂く事をお勧めします。

独立系FPの種類

独立系FPにも様々なタイプがいます。それぞれのタイプの特徴を理解した上で、自分が相談したいタイプを見極める事をお勧めします。

完全中立の独立系FP

どの企業からも収入を得ていないタイプの独立系FPです。

このようなタイプの独立系FPは、相談者からの相談料と、執筆やセミナー講師といった収入のみで事務所を運営しています。

相談者としては、そのFPの「中立性」について、不安を感じる必要がありません。それが、このタイプの独立系FPに相談するメリットです。

デメリットとしては、前述の通り、「相談料が高くなりがち」や「商品(保険や金融商品など)の契約・購入をしたい場合のスムーズさには欠ける事が多い」といった点が挙げられます。

複数の企業から収入を得ている独立系FP

企業から(商品の販売時などに)収入を得る契約をしているFPのうち、複数の企業と契約しているタイプの独立系FPです。

「複数の会社の保険を扱っているFP」などが解りやすい例でしょう。

このタイプの独立系FPに相談した場合、そのFPが提携している会社の商品以外の提案が弱くなる事は覚悟するべきです。

しかし、貴方の悩みを解決する為の提案が妥当なものであり、かつ、そのFPが扱う事が出来る多くの商品からベストな商品を選んでくれるのであれば、その独立系FPに相談する価値は十分にあるでしょう。

特定の企業を収入源としている独立系FP

最後に、特定の企業と契約している独立系FPがいる可能性についても指摘しておかなければなりません。

企業に所属していないFPを独立系FPと呼ぶ事がある為、そのようなFPも「独立系FP」と呼ばれる事があります。言うまでもなく、このようなタイプのFPのスタンスは、「企業系FP」と変わらないでしょう。

それが問題である訳ではないのですが、多くの相談者が「独立系FP」にイメージする内容と異なっているのは確かです。

おすすめの独立系FPの種類についての考え方

このような説明をさせて頂いた場合に良くでる質問が、「(自分は)完全中立の独立系FPを選ぶべきなのかどうか」というものです。

その答えを出す為には、貴方が「どのくらい、ファイナンシャル・プラニングを真剣に受けたいと考えているか」という点について考えて頂く必要があります。「ファイナンシャル・プラニング」という言葉が難しければ、「自分の人生計画を、資金面でFPと真剣に話し合いたいか」と考えて頂いても大丈夫です。

貴方が「人生計画の根幹に関わる部分」をFPと話し合いたいと考えているのであれば、「完全中立の独立系FP」を相談相手に選んだ方が良いかもしれません。やはり、その部分については、「完全中立の立場」からのアドバイスの方が安心できるでしょう。

しかし、「なにか具体的なリスクに備える為に保険を契約したい」や「より良い投資を考えたい」といった目的で、FPへの相談を考えているのであれば、そこまで完全中立にこだわる必要はないかもしれません。企業から収入を得るタイプの独立系FPであっても、そのFPから受ける提案に納得できれば、目的は達成できます。

独立系FP選びについてのアドバイス

独立系FP探しが難しい理由

独立系FPを探す貴方が知っておくべき知識は以上です。しかし、実際に独立系FPを探す上では、様々な点で悩まれるかもしれません。

実は、「独立系FPを探す」という事は、多くの場合、「貴方の人生に深く関わる相手を探す」という事を意味します。ですから、簡単に「相談する独立系FPを決められない」のは、仕方がない事なのです。

そして、自分に相性の良いFPが見つかれば、貴方の人生における悩みのうち、「FPが扱える領域」については、今後、その独立系FPが相談にのってくれます。貴方の不安は大幅に軽減される事になるでしょう。

ですから、「探す作業が大変なのは仕方が無い」と割り切って、頑張って探す事をお勧めします。

独立系FP探しが難航した場合の対策

とは言っても、相談する相手(独立系FPの候補)が見つからない方もいらっしゃる事でしょう。また、候補にした独立系FPが、「どの程度、中立なのか」や「自分の悩みを解決してくれるFPなのかどうか」といった点についても、FP業界の事が良く解っていない相談者が判断するのは難しいかもしれません。

その他、理屈は解っても、「実際に、自分はお金を払ってまでFPサービスを受けるべきなのかどうか」といった点で悩まれる事もあるかもしれません。

そのような悩みを抱えた場合には、独立系FPを選ぶ作業自体を、FPについて詳しい相手に相談してみる事をお勧めします。そのような相談相手に心当たりがない方は、当社でも相談を受け付けています(無料)。お気軽に、お問い合わせフォームからご相談下さい。

※当社ではFP普及の為に、FPに相談しようと考えている方からの相談を受け付けています。ただし、当社の業務繁忙期などは対応をお断りする事があります。

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